ミトシロ書房の業務日誌

■出版社に勤めたのち、フリーランスの編集者・ライターとして独立。『入りにくいけど素敵な店』という著書も出しました。レシピ本や街情報誌が得意なのですが、最近は書籍(単行本)を企画から校了まで、出版社の編集者さんとタッグを組んで制作請負などをしています。週刊誌はレシピなどのグラビアページをはじめ、文字みっちりの取材モノにも取り組んでいます。
■WEBメディアの仕事も歓迎します。場合によって写真撮影、取材コーディネート込みでお受けします。
■四柱推命、周易、断易できますので、占いのご用命もどうぞ。

お仕事のご依頼は necocco2010☆gmail.com (☆を @ に変えてください)まで。

2012年10月16日火曜日

相模国のテレビ菩薩の話

昔むかし、あるところに
腕のいい左官職人の男がおりました。

男は一生懸命働いて、
少子高齢化のご時世にもかかわらず、
6人の子をなしましたとさ。

子が独立してほっとした男は、
仕事を辞めて隠居の身となりました。

いまはその子とその子(孫)が
左官業を継ぎ、3代に渡り、
その確かな技術が次世代へと
継承されることとなりました。

現役時代は、ちゃぶ台をひっくり返すほどの
気性の荒い職人気質だった男ですが、
引退すると、まるで仏像。

一日中テレビの前に座ってぼーーー。

いつしか家族は男のことを
「テレビ菩薩」と呼ぶようになったそうな。

テレビ菩薩(笑)。


きょうは、テレビ菩薩の6番目の子である
カメラマンさんと、きょうはパン屋さんの取材でした☆
某・女性週刊誌のお仕事です~。

パンはいいね。夢がある。
酵母とか発酵とか、菌だよ菌!!!





ところでなんで昔話にはワカモノが出てこなくって、
おじいさん、おばあさんばかりなんだ?

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1358658.html

おや、みんなの味方・知恵袋に
トピックが立っていました~~。ほんとかいな(笑)。


(木村悦子)

2012年10月8日月曜日

魂のかけら?

吉本ばななの『キッチン』が愛読書です、と
堂々と言えないことはわたしの弱点の一つでもある。

「彼女たちは幸せを生きている。
どんなに学んでもその域を出ないように教育されている。
たぶん、あたたかな両親に。
そして本当に楽しいことを、知りはしない。
どちらがいいのかなんて、人は選べない。
その人はその人を生きるようにできている。
幸福とは、自分が実はひとりだということを、
なるべく感じなくていい人生だ。
私も、そういうのいいな、と思う。
エプロンをして花のように笑い、料理を習い、
精いっぱい悩んだり迷ったりしながら恋をして嫁いでゆく。
そういうの、すてきだな、と思う。美しくて優しい。」

「でもあの至福の夏の、あの台所で。
私はヤケドも切り傷も少しも恐くなかったし、
徹夜もつらくなかった。
毎日、朝日が来てまたチャレンジできるのが楽しみでぞくぞくした。
手順を暗記するほど作ったキャロットケーキには
私の魂のかけらが入ってしまったし、
スーパーで見つけた真っ赤なトマトを私は命がけで好きだった。
私はそうして楽しいことを知ってしまい、もう戻れない。
どうしても、自分がいつか死ぬということを感じ続けていたい。
でないと生きている気がしない。
だから、こんな人生になった。
闇の中、切りたった崖っぷちをじりじり歩き、
国道に出てほっと息をつく。
もうたくさんだと思いながら見上げる月明かりの、
心にしみ入るような美しさを、私は知っている。」


3連休。深夜3時半。仕事だよ。
(わたしと同様、働くみなさま、お疲れ様です)
眉間にしわを寄せて原稿を書いていると、
「おおこれが、『魂のかけらが入る』ということか」
と、共感してしまう。徹夜なんてつらくないし、
まだツメの甘い作りかけのページも命がけで好きなんだよね。
そうやって編集者をずっとやってきた。
過去に書いた文章を読むと、
そのときどんな街に住んで、どんな部屋で暮らして
何を思っていたのかとか、ありありと思い浮かぶ。
魂のかけらが「本」として残る仕事の業の深さ。

「虫ケラのように負けまくっても、御飯を作って食べて眠る。
愛する人はみんな死んでいく。
それでも生きてゆかなくてはいけない。」


何度も読みすぎて、わたしの脳内で勝手に
映像化されてしまっているので
映画は観ないルールを作っていたけど『キッチン』観ちゃうから。
カツ丼の話出てこないってほんとう? カツ丼! チャーハン!!

(木村悦子)

2012年10月2日火曜日

デザイナー&助っ人続報

おはようございます・・・・・・(徹夜)。

水族館の本を担当してくれた
デザイナー「夢にアザラシ、イルカ、スナメリが
出てきます。どうにかしてください」

・・・・・・わたしもです。

川沿いの道をドライブしていると、
川を遡上するアザラシ、アシカ、オタリア、ピラルク!
そんな夢を見ます。

助っ人「『懐かしき川よ~♪』って合唱曲いいよね。
なんていうんだっけ、『スナメリ』だっけ?」

※スナメリ

わたし「違う違う! 『モルダウ』でしょ!」

助っ人「あ、そっか。作曲者がスナメリだよね! いい曲~」

わたし「スメタナ!」

※スナメリ


みなさん、ほんとうにお疲れ様でした。


(木村悦子)

2012年10月1日月曜日

引っ越し蕎麦&校了ピザ(あるいは謝辞その2)

校了を終えて、本が出るまでの編集者は、
じつにフヌケ的な顔をしている。
(※校了=本の校正を終えて原稿を
印刷所に渡すためのイベント的な追い込みのこと)
 
会社員時代の校了って、
みんなでがんばる感じがあったなあ。
 「わっしょいわっしょい! 校了だ!」って。
もうね、祭りみたいな感じでね。
編集部でピザを頼んで、
デスクで育てていたバジルをのっけて
みんなで輪になって食べたりと、
ツライながらも楽しいこともあった。
引っ越しには蕎麦がつきものだけど、
校了にはピザがつきものだった。
だから、校了中はピザが食べたくなるのだよ。
あとは、カツ丼。懐かしい。
用賀の『志波田』さん、
「カツ丼、卵ぬき」なんて意味不明な注文
ごめんなさいでした~。 
 
独立してからの校了作業は、基本的にひとりだ。
もくもくと、壁にむかって、ゲラの束とにらめっこ。
これは精神衛生上よろしくなーい。
 
でも今回は、縁あって
たいへん頼もしい助っ人さんを確保!
大活躍してくれました。ありがとうっ!
深夜のピザも食べられて、我らが校了に悔いなし!
 
 
 
(さて、きょうももう夜だね。夜夜夜。
さらに、きょうは嵐の夜。
誰もが帰るべき場所、
いるべき場所にいて
閉じこもっている感じがいい。
では、みなさま、おやすみなさい)
 
 
(木村悦子)

2012年9月28日金曜日

水族館のムック本、校了しました!

2008年、会社員編集者だったころに
水族館のムックを作ったのが、
それがあまりに楽しかったのです。
 
そして、取材相手があまりにおもしろくて、
「わたしはもう一回、この人と本を作る!」と
心に決めて、5年。
そんな念願かなって、水族館の本
(わたしにとっては2冊目)が出版の運びに。
海響館の和田さーん! マジでありがとうございました。
 
 
■出版社=辰巳出版
■価格=1,200円
■発行=2012年10月10日

水槽越しに生き物を見ているだけじゃつまらない。
「○○なら、イルカが近寄ってきてくれる」
「○○すれば、スナメリが目の前でクルリと回転してくれる」

そんな“海獣じゃらしのツボ”が満載です。

飼育員さんに聞いた通りにすると、
▲イルカがWで寄ってきた。きゅーって声出してる。
Photo by Toshiharu Sakai
 
▲別の水族館でも寄ってきた!
Photo by Toshiyasu Uchida
 
▲セイウチさんがにらめっこを挑んできた!
Photo by Toshiharu Sakai
 
▲スナメリさんが微笑んでくれた(破壊的なかわいらしさ)
Photo by Toshiyasu Uchida


・・・ね! 
 
 
水族館の広報さん方も個性派ぞろいで、
素敵な方ばかりでした。
 
 
(木村悦子)
 
 
 

2012年9月7日金曜日

『江戸前の旬 旬の寿司ダネ100選』できました!

お寿司の本つくっちゃいました。
どどーんと、掲載寿司ダネは100。
勢いあまって100以上いっちゃってます。
 
あすあさってぐらいから書店・コンビニに
並ぶはずなので、どうぞよろしくお願いします!
 
編集助っ人としてお声がかかったもので、
 漫画家さん、漫画原作者さんとわたしとで
印税の山分けにあずかります。
今回も楽しきお仕事でした◎
ほんとうに感謝。
お仕事楽しいな~。生きてる感じがする!

■出版社=日本文芸社
■価格=720円(税込)
http://books.rakuten.co.jp/rb/item/11835418/
 
 
 
 
(木村悦子)

2012年8月10日金曜日

Good Morning World!

世界のみなさま、おはようございます。
久しぶりに徹夜しました。

年明けからず~~~~~~っとやっている
編集&書き仕事が(ほぼ)ひと段落。

一人で一冊請けた仕事なので、
一人でがんばってきたような気持ちでいたけど、
じつはその裏で、たくさんの人たちが
わたしのために力を貸してくれていた。
編集者でいられるのは仲間が助けてくれるから。
朝日がまぶしいな。

この仕事が終わっても、
みんなそれぞれに忙しいから。
ここからお礼を。「ありがとうっ!」
まだ校了とはなっていませんが、
あとはお任せくださいね(就寝)。



(木村悦子)


2012年8月3日金曜日

諸国名物詰め合わせ

下関→鳥羽→南知多→神戸→
沖縄→鹿児島と、売れっ子アーティストの
ライブのように(ほぼ)ひと筆書きで
ニッポン全国取材の旅に出ていました。

いろいろ行きすぎで、どこのお土産にするか
困ったので、とりあえず全部!

ちょっとずつ旅先で買ったものを
こういう詰め合わせにして、
クライアントの出版社さんのところに
お届けしました。



(木村悦子)

2012年7月5日木曜日

吹奏楽雑誌『アインザッツ』できました☆

いつもは街の情報誌やグルメガイド、
レシピ本など“食”に関する編集仕事が
多いわたしですが、たまたまご縁があり、
吹奏楽雑誌の編集を担当しました。

で、本ができました☆




■出版元:学研
■価格:1200円
http://hon.gakken.jp/magazine/2705706082

夏休みをどうすごす?
文化祭の盛り上げテク

といったページを担当しました。

取材相手は演奏家や女子高生。
取材はとても楽しかったです。
そして、特集内容も超ぎっしり。情報満載です。

(木村悦子)



2012年7月3日火曜日

「プロのカメラマンがお節介すぎるという事件が発生」

『大分合同新聞』をご存じですか?
新聞自体はよくある地元紙ですが、
超どうってことのないできごとを
ヤマもなく、オチもなく書くだけの
日本一どうでもいい「ミニ事件簿」で有名です。
ちょっとだけ。

★どうでもいいっぷりの例(レベル7):
「大分県で警察官がインスタントみそ汁の味噌を入れ忘れる事件が発生」

どうでもよすぎて、「大分平和すぎ」という件で
2ちゃんねらーがしばしば話題にするってワケ。
さらに、記事に添えられる脱力系イラストに
なぜか「猫」を描き足す職人が誕生し、
http://blog.livedoor.jp/insidears/archives/52530399.html
こういうことになっている。

平和ボケ県出身のわたしにも、
まあまあおもしろいけど、冷静に考えると
結構どうでもいいことが起こったので、
大分合同新聞テンションで記事を書いてみました☆


「プロのカメラマンがお節介すぎるという事件が発生」

 7月3日正午、台東区の●●社での打ち合わせを終えた記者とカメラマン。上野駅まで歩いていたところ、前方に七五三の晴れ着を着た男の子1人と女の子2人。母親と見える女性、ママチャリのカゴにカメラ機材を積んだ男性も一緒だ。「かわいいですね」などと話をしていると、突然、男性がカメラマンに声をかけてきた。男性は美容室の店長で、共通の知人を介して、カメラマンに写真講師を依頼していた人物であることが判明。これから七五三着付けの宣伝写真を撮りに行くのだと言う。
 カメラマンは「ちょっと見てあげましょう」と現場である下谷神社へ同行。現場でカメラマンとはつい体が動いてしまうもの。三脚、レンズ、露出とシャッタースピードの設定までしてあげるという親切ぶり。「そこまでやってあげたら、本人の腕が上がらないじゃないですか」とあきれる記者だったが、人のいいカメラマンは「あとはシャッターを押すだけだから」と満足そうだった。




(木村悦子)

2012年6月29日金曜日

かわいいお手紙

とっても素敵な本をつくる編集部と
おつき合いができました。

担当の編集さんに
申請書(代表者の印鑑等が必要)を
お願いしたところ、
こんなかわいいお手紙がはさまっていました。

事務的な書類のやりとりでも
こういうのがあるとうれしいものです~。

編集者は「お手紙」で
お仕事がスムーズになるものです。

「あの人にお仕事をお願いしたい」
→お手紙を書く。

「本ができたので送ります」
→お手紙を書く。

「同業者で集まったとき、興味のある人に」
(今後の仕事上のおつき合いを期待して)
→お手紙を書く。


編集者のお手紙ってとっても重要。

▲柴犬最高です。かわいい。


(木村悦子)



浅草の民謡酒場に潜入!

浅草の楽しさ感は永遠で、
ちょっとの郷愁感があるのがいい。

そんな浅草の郷愁感は、
「民謡酒場」の町でもあるからかな。
で、その民謡酒場ってなんなのさ?

楽しく飲んで歌っただけで
そのナゾには迫れなかったけれども、
こういうのって、
精神衛生上とってもよろしいですね。

行ったこともない日本のどこかの民謡を歌い、
客席のだれかが「懐かしい」と歓声をあげる。

こういうのって、上野にありそうなのに
なんで浅草なんだろう。
追分は大きなお店だが、これ以外に
「民謡酒場」って看板を出しているお店を
ほかにも見た記憶がある。

生まれも育ってもいないけど、
わたしは東京が完全に好きだな。







■民謡酒場『追分』

2012年6月26日火曜日

取材されました!

「まだ、ここにない、出会い」で知られるR社の
独立開業マガジンに載りました。

いつもは取材する側なので、
取材されるのはしんせ~ん。
... 「えっ? この話聞いてそう書く?」みたいな。

独立も開業も「機」ですよ(言わなかったけど)。
四柱推命(占い)とか勉強していると、
人がどんなタイミングで会社を辞めるのか、
転機がやってくるのか、
その後の幸不幸ってわかっちゃうの。ニヤリ☆
 


 
 
(木村悦子)

2012年6月22日金曜日

心に染み入る現代詩

ときおり、「詩」というものが
すごい深度で染み入ってくることがある。
その感じ、言語化しにくい。
こころが勝手に反応するんだもん。

さて、好きな現代詩人の一人の、
絶版詩集をあずかりました。
受け取っただけで泣ける本って
なんなのさこれいったい。

編集者として
これはもう一度世に問いたいところ。
願わくは、活版印刷で!



(木村悦子)

2012年6月18日月曜日

雑誌できましたー

泣く子もだまる食のエリート・
旭屋出版『カフェ&レストラン』7月号の
見本が届きました。


カフェとひと言でいっても、
その中身は本当にさまざま。

店主が思いを込めて作ったお店には
魂のカケラが入ってるね!


(木村悦子)

2012年6月15日金曜日

編集者は本を積む

わが社が立地する神田界隈には、
大小の出版社が点在しています。

自転車でぷらーっとしていて、
信号待ちの間に見上げると、
雑居ビルの一室などにも
「あっ、あの出版社がこんなところに!」
といった発見があります。
出版社マニアのわたしには、
とってもシゲキテキな一瞬。

ちなみに、千代田区神田神保町を中心として、
おとなりの文京区にも中~小規模の
出版社が結構あるみたい。

社員数名程度らしき出版社でも
立派に看板を出しているから、
見かけるとどっきーんとしちゃう。

で、どこの出版社も、
縦・横・斜めにぎっしり本を積んでいる。
デスクに、窓辺に、あらゆるところに。
そういうのを、勝手に見上げる。眺める。楽しい!

「うん、わかるわかるよ」と
妙なシンパシーを感じてしまうわたしのデスクにも
床にも、テーブルにも本・雑誌・ゲラ・原稿・・・・・・。

本棚にも、まずは一列に立てて並べる(正統派)。
「手前にスペースあるやん」と思い、
その手前に、文庫本を横積み。
「あらやだ、まだいける?」と、空いたところに斜め積み。
本が並んでいるようすを見るのがしあわせなんです。


(木村悦子)

2012年6月3日日曜日

本つくったどー!

おそれおおくも食のエリートたる旭屋出版の、
『アイスドリンク&ホットドリンク cafe's recepe 114』出来★
↑一部執筆と編集協力をいたしました。

想像以上に大変でしたが、見本誌を手にすると
気が晴れるわー。

編集者、バンザイ!






(木村悦子)

2012年5月22日火曜日

萌え萌えコンバート中★

スゴイ人物に出会ってから、
脳がねじれてひっくり返って治らない。
勢い余って、人生初の「萌え企画」を
提案しちゃいました。
マジメ路線で進めていた企画も、
萌え萌えコンバート中。
不思議な化学変化が起こりはじめました。
これら通ったら、
おもろーな日々の幕開けだなあ。

(木村悦子)

2012年5月21日月曜日

「きんかん」と打つと・・・

きんかんですってね!
きんかんと打つと・・・

変換結果1:金管
・・・ご縁があり、吹奏楽の雑誌を作っておりますもので。

変換結果2:近刊
・・・最近出版した本や雑誌、の意味。

変換結果3:金環
・・・興味がないので見ませんでした。

(木村悦子)

2012年5月17日木曜日

戦前派、熱烈リスペクト中!

とある事情で急遽代筆を頼まれた
記事が掲載となりました。

7歳のときに急逝したお母様の跡を継ぎ、
日本舞踊西川流の家元となり、
学徒動員、粟粒結核などの困難を乗り越え、
日本舞踊の伝道者となった西川扇蔵さん。
その83年の人生を描きました。

3000文字弱も書いたのに、
一度もお会いできませんでした。
だってわたし取材に行っていないもの(苦笑)

純系江戸っ子の訛りがキツくて、
聞き取りに苦労しましたが、
いま思えば楽しきシゴトでした。

戦前派はニッポンの宝だ!


▲小学館『和樂』1300円
生け花、鎌倉小旅行など、充実の特集内容です。


(木村悦子)

2012年5月15日火曜日

食べてもOK? 炊飯器内釜のお話

土鍋でおいしくご飯を炊く方法について、
先日記事をUPしました。
http://mitoshiro.blogspot.jp/2012/05/blog-post_6470.html
これは人に聞かれて、わたしわからんわあ、
そうだお料理の先生に聞いてみよう、ってなったため。

こんどはわが家の炊飯器のことで、
タイガーお客様相談室に電話しました。

10年以上使っており、
内釜のキズが目立つようになったのです。

お客様相談室のお話(概要)↓

「そんな古いの、内釜の替えなんて売ってないです(笑)」

「ちなみにキズがついても問題ないですよー。
変な話、内釜を削って食べたとしても安全なぐらい」
(ほんと!?)

「もし差支えなければ、引き続き大事に使ってあげてください」


・・・ってことでした!


(木村悦子)

額装の街

九州男児は写真が嫌い。
まともに写った写真がないまま死んだ
わたしのじーちゃん。

そこで、懇意にしている
内田トシヤスカメラマンが、
どってことないスナップ写真数枚から
とってもかっこいい一枚を作ってくれました。

さて、それをどうしようかと思ったところ、
わたしの事務所の近所に
草土舎という額縁専門店がありました。


店員さんに聞いたお話。

・最近は、遺影といっても黒縁以外の
カラフルなもの、インテリアに合うものを
選ぶ人が増えている。

・額を選んだら、化粧台紙を選ぶ。
これもカラーバリエーションや紙の種類豊富。
ヘリが金や銀のものなどもあり、
その加工もマット/ツヤ(これもツヤ度いろいろ)など。

・遺影の場合は長年飾るので、結露の問題などから
ガラスではなくアクリル板がよい。

アールデコ調のあしらいがなされたものや、
素朴な木の質感を活かしたものなどがあり、
その世界はなかなかに奥深い。


そういえば、神保町界隈には
額縁の専門店が何軒かあります。

これは、美大生が自分の絵を額装する、
神保町の古書店で流通する挿絵を額装する、
・・・といったお客が多かったからだそうです。


じーちゃん、よかったね。
(写真原版、額縁ともにカラーです)


(木村悦子)

2012年5月7日月曜日

土鍋でおいしくご飯を炊く方法

仕事ではなく、土鍋でご飯を
おいしく炊く方法を料理研究家さんに
聞く機会がありました。

せっかくなので、みなさんにも。

1. 米を洗って吸水させる。
2. 土鍋に米を入れ、手首がちょうど浸るぐらいまで水を入れる。
3. 土鍋を強火にかける。
4. 沸騰したら弱火にする。
5. 水が蒸発してほとんどなくなったら、パッと一瞬だけ強火にして火をとめる。
6. 10分~15分蒸らす。


ごくふつーの炊飯器で炊くより、
土鍋の方がおいしく仕上がりますよー。

(木村悦子)

人生のお引っ越し

編集業の傍らで占いを研究中。

こんど、「易」をテーマに本を書くことになりました。
超難解な『易経』を超わかりやすく解説します。

「先生、これどういう意味なのさ?」
「これがどうしてこうなるのさ?」

と、師匠につっこみまくる形で徹底取材をしています。
これは占いがわかる編集者でなければできない
いかした小ワザだと、我ながら思います。

さて、わたしの占いの易(局面ごとの方針をみる)+
四柱推命(生まれ持った宿命をみる)。
本業の編集業は、いろ~んな人を巻き込んで
1冊の本を作り上げる仕事です。
そうした人たちの誕生日を聞き出しては、

「この人はこの星があるからこういう性格なんだな」

というふうに、人物分析には四柱推命を役立ちます。

四柱推命でみて、絶対当たるのが「大運の変わり目」。
前職場の人で、大運の変わり目にある人は、
その前後半年で絶対に転職や退職をしました。

最近では、海外赴任が決まった人が2名、
1名は国内の大移動が決まりました。

変化後の大運がどうなのか? まで読むと、
その移動の吉凶がよくわかります。

だいたいいい運に入る人は、いいタイミングで
いい方角に動いているようです。
(「方位学(気学)」も合わせてみる場合)。


(木村悦子)

2012年5月1日火曜日

八十八夜

立春から数えて88日め。
お茶屋さんに「新茶」ののぼりが
立っていますね。

お茶といえば静岡県。
かの地のお茶栽培は、
明治維新で失業した各地の武士のための
失業対策としてはじまったのだとか。

「うはー、失業。
もうコリャあれほーだいの
牧之原でも開墾して
お茶つくるしかねえ」って?

さて、あんぱんで知られる『木村家』。
こちらも武士だった初代が、
明治維新後にはじめた商売だったそうな。

さらに、甘めのいなり寿司がおいしい
『志乃多寿司』。こちらも同様の来歴があるらしい。

 “武士の商法”という言葉がありますが、
成功例もあるものですね。

(木村悦子)

ミトシロ書房校正課稼働中

われわれ出版業界の個人事業主にとって
ごーるでんなんとかなんて、別に・・・。
その気になったら平日に
どかーんと休めるしね(強がる)。

さて連休中の“黒”の飛び石の5月1日、2日は、
ムックの校正です。
ひたすら読みます。読んで赤字を入れて、
それが直ったら終わり。

それと同時に、企画書を2通提出。
働く皆さん、がんばりましょう。

(木村悦子)

2012年4月25日水曜日

『易経』を読む日。

【天雷无妄(てんらいむぼう)】







天(乾:父)の下に長男(雷:雷)がいる。
无は「天」の変化形。妄は「みだり」の意味。
超自然の状態を表す。

<占例>
★この仕事をやってもいい?
→儲け度外視ならOK。欲を出したらNG。

★この薬を飲んでもいい?
→自然治癒に任せるほうがいい。
飲んだらむしろ薬害などが心配。

<爻辞>
初爻:応爻なしだが、「雷」の象のごとく
 周りを気にせずに進みなさい。
2爻:流れに任せるOR動くな。(気の多い人に出やすい)
3爻:牛盗人の嫌疑が起きてひどい目にあう。
 気を許して牛をつなぐなんてことのなきよう。
4爻:上爻「天」に入ったところ。静かにしていなさい。
5爻:静かにして吉。
 <例>変なうわさを立てらてもほっとくと収まる。
上爻:超自然状態の終わり。これからは計画的に。

【メモ1】
易の答えは、大まかに2パターンに分かれる。
 よけいなことをしたら凶。
 思っている通りに進みなさい。

【メモ2】
よく出てくる「まこと」に当てる字は2つ。
 風沢中「孚」…人とのつながりのなかでちゃんと振る舞う。
 天雷无「妄」…自然にしておく。

【メモ3】
よく出てくる動物のイメージをおさらい。
 馬…スピードがあるもの。逃げ足が速い。
 牛…大きいもの。
 豚(豕)…飼われているもの。猪になるとスピードのあるもの。
 鹿…大きいもの。

【メモ4】
よく出てくる「やまい」に当てる字は2つ。
 病…ずるずるしているもの。※例:がん
 疾…急病。強い感じ。※例:急性胃炎



【山天大畜(さんてんたいちく)】







冬に向かって力をためている状態。
準備ができたらGOサイン。

初爻:下卦「天」のはじめみたいなもの。
 つまり潜っていてまだ飛べない龍。
 山の下の天だから動きたいけどやめる!
2爻:動こうにも車が壊れているので動けない。それはいいこと。
3爻:突き進むのは止める。
4爻:子牛の角で怪我しないように添え木をするように、
 問題が小さいうちに手を打つ。
 (心配事がある人に出る)
5爻:4爻よりも吉。豚の牙を抜いておとなしくさせた状態。
6爻:どんな方針でもOK。おもしろいほど利益が出る。
 高い山の頂上にいて、いろんなルートから降りられる!

【メモ1】
よく出てくる「よろこび」に当てる字は2つ。
 慶…めでたい。名誉なこと。
 喜…自分一人で小さくよろこぶ。
 悦…遊んで楽しい(←兌の象)

(木村悦子=幸村鶴伎)

2012年4月24日火曜日

は・や・く・げ・ん・こ・う・を。

書くだけなら誰でもできるんです。
プロのライターとして仕事を請けて、
さらにレシピ本として市販する媒体に書くんなら、

・レシピはわかりやすい?

・そのレシピでほんとうにできるの?

・材料に「コンデンスミルク」って書いて、
作り方で「練乳」って出てくるのはどうなの?

・分量にccとml、大さじ&小さじが混在していない?

・材料があまりにマニアックすぎない?

・缶詰は総量か、内容量か? 缶汁や果汁は込みか?

など、客観的な視点を大事にしなければなりません。


「用字用語表を作って配ったじゃん!」と、
編集役のわたしとE嬢はあきれています。

レシピって、文字数が少ない割に
手がかかるもの。
http://www.amazon.co.jp/dp/4408420328
『レシピの書き方』(実業之日本社)

わたしはこの本を2冊持っているのですが、
この著者たちの思いがいま、身に染みてわかる。

そして!!!
「明日には・・・」←守らない
「あさってには・・・」←守らない
「◎日までには・・・」←守らない

こういうライターがいます。
締切とっくに過ぎてるじゃん。
静かな怒りを抱いているところです。

言い訳ばかりで、だめな人だね。


(木村悦子)

2012年4月23日月曜日

おもしろがり力<りょく>

きょうは、前職時代に大変お世話になった
●●社の●●さんのご高配により、
日本一の◎◎タウンに立地する
出版社に連れて行ってもらいました。

そこの編集長が、
とてもいいおもしろがり力を発揮する人でした。
(詳細略)

「えっ! そんな本作っているんですか!」
「そんな風に取材するんですね!」
などと、わたし+営業マンは
取材秘話の数々に深く感銘。

何年やっても色あせずに
「本っておもしろい」、「取材、超好き!」
という思いを持ち続けなきゃあね。

社用車にて送迎していただき、
わが社のねこにゃんがごろにゃんでお出迎え。

今日は原稿もラフも書いたし、
ラーメンも食べたし、有意義な一日でした。


(木村悦子)

2012年4月20日金曜日

アウトサイダー郷愁

23時、ブログの時間です。
長い文章を書きたくなる。
夜型なので、脳がさえざえとしてくる。
やっぱり夜が好きだな。

さて、縁もゆかりもない土地に
せつないよーな、きゅうっとくる
焦燥っぽい郷愁感をおぼえることは
ありませんか?

海沿いで育ったわたしですが、
なぜか海なし“岐阜”が好きで好きで。

吉田川が流れ、町には水路が巡り、
おや、山城のわきにぽっと三日月。
これを見たときに、
なんつーきれいなところなんだと、
幻惑されて気をうしないそうでした。

そんな、まったく関係ないヒトが
抱く郷愁を「アウトサイダー郷愁」と
名付けました(勝手に)。

で、きょうの郷愁写真を1枚。

▲どこかの港町の大漁旗の写真。

大漁旗を見に行く旅にでようと思う!


(木村悦子)

2012年4月19日木曜日

ミトシロごはん日記7 ~カレー道入門へ?

アポなしの来客あり。
不意打ちにヨワイのであせる・・・。

でもせっかくなので、とカレーに誘う。
もちろん、魔窟・神保町です。

神保町・救世軍ビルの裏手は
『西インド会社』というところが
インド、タイ、ブラジルと
各国料理を展開している。

▲きょうは『メナムのほとり』へ。
1,150円で、写真のカレーに
トムヤムスープに小鉢、
スイーツ(バナナ春巻き)がつく。

お連れ様は辛くてギブアップ。
辛さに弱いのは、味覚が健全な証拠だと思うけど。
ごめんね、こんどは欧風カレーに行こう。

某社のカレー部へのお誘いをいただいているが、
姉妹団体の餃子部へのみれんも捨てがたい。


(木村悦子)


2012年4月17日火曜日

編集者、占い修業 山地剥から地雷復へ

今日も『易経』をひも解いてきました。
■山地剥
――
・・
・・
・・
・・
・・
てっぺんに一つの陽があるだけで、あとは陰。
チョコレートをがりがり外側から削って、
どんどんなくなるようなイメージ。
前の「山火賁」は
――
・・
・・
――
・・
――
山の下に火=活火山。地面の下で
火が燃えて(山などが)成長できる余地あり。
しかし、「山地剥」だと火もなく
冷たくなった地面があるだけ=休火山。
―― 一部の上流階級
・・ ワーキングプア
・・ ワーキングプア
・・ ワーキングプア
・・ ワーキングプア
・・ ワーキングプア
とみると、いまの日本の格差社会のようでもある。
「上は、人に施すことをしないと、
いずれ自分もあぶないよ!」と警告しています。
さすが易経。為政者の「道」だねえ。
1:足元が危ない。細かいこと、身辺を大事に。
2:ふくらはぎまで危ない。まあでもまだ大丈夫。
3:陰の仲間といるけど、上の陽とも通じている。まあまあ。
4:最凶。肌まで危ない。やりなおす最後のチャンス。
(※)
――
・・
・・ ●―< こんな感じで地面の上に寝ているとして
       肌まで危ない(床ずれみたいなもの)
・・ 地面
・・ 地面
・・ 地面
5:男一人に女二人。三角関係。
6:てっぺんに残った柿のようなもの。持ち直すけど×。

■地雷復
出ました。「一陽来復」。
永い冬が去って、やっと春が立ち帰ってきた。
でも時間がかかる。
いかにもおめでたそうだけど初婚はだめ(出戻りw
再婚とか、いままでやってきたことならOK。
―― 頭のてっぺんに残った柿
・・
・・
・・
・・
・・
柿…うまそう、食べちゃえ! で食べると
次につながる種にならない。
・・
・・
・・
・・
・・
―― 柿の種が地面に落ちて、やがて芽が出る
これを待たなきゃね!
1:時間はかかるけど結構いいよ。
2:戻りっぷり(復)は半分ぐらいだけどまあまあ。
3:迷いっぱなしで戻れない。
4:――(初)に応じている。初心に戻る。
5:現実にならない。形にならない。
6:悪あがきするけど元には戻れない。
・・
・・
・・
・・
・・
――
この形を見ているだけで
じーんとくるわたしです。

(木村悦子=幸村鶴伎)

2012年4月15日日曜日

花見だ。書いた! 飲んだ!

お花見の記事を書きました。
「遊園地のジェットコースターや
観覧車でお花見しましょうよ」っていう
ちょっと趣向の変わったものです。

▲『東京ウォーカー』4/17号


お花見、もちろんしてきました。

咲きかけのときに新宿中央公園へ、
満開のころ市ヶ谷のお堀端へ、
そしてきょうは、代々木公園へ。

▲石巻の知られざる銘酒『日高見』を
一升瓶で持っていきましたよ。
ミトシロ書房開業記念にいただいたものです。
やっと出番がきたね。


(木村悦子)

2012年4月10日火曜日

粛々と・・・

とある単行本を制作中。

打ち込み助っ人として、花の女子大生
(卒業した大学の)を雇って、一緒にお仕事中。
 見かけによらずチューバ弾きなんだそうな。

そんなタイミングで、知り合いの編集者から入電。
「女子高生向けの吹奏楽雑誌の
編集やりませんか?」ですって。
あらやだ、わたしどんな雑誌でもできるけど、
吹奏楽なんて知りません。
でも助っ人ちゃんが
「やりたい! 企画書きます!」って超乗り気。

てなわけで、なぜかティーン向けの
吹奏楽雑誌のお手伝いをすることになりました★
「イケメン演奏者にインタビュー行きたいね」なんて
盛り上がったけど、そういやわたし、
イケメンに興味がなかったんだ! えへ。


(木村悦子)

2012年4月3日火曜日

水族館・その2 ~イカを見つめる

京都水族館、サンシャイン水族館に続き、
青森の浅虫水族館に行ってきました。
3月は図らずも水族館づいていたなあ。

水族館で何をどう見る?

「きゃー。イルカかわいい!」
「ペンギンがこっち見たー」
なんて、カワイイ楽しみ方はしません。

海獣無視。ショー見ない。
淡水水槽、凝視!
食べられる魚を徹底観察!
寿司ネタ想像!
海の生き物たちへのまなざしが
マニアック化してしまっている!

そんなわたしがじーっと見ちゃう、
見続けちゃうもの・・・それはイカ。
アオリイカ、コウイカ、イカイカイカ!
イカの形状と動きに目が釘づけになって
イカ水槽から、う・ご・け・な・い。

かつて、知人がこう言った。
「イカってグッドデザインですよね!」
森のいかめしという駅弁を眺めながらの発言。
うまいこと言うもんだなー、と。
つくづく感心したのち、
「せっかくグッドデザインに生まれてきても、
ご飯詰められて駅弁にされてはねえ」と
気づいたわけです。いかわいそうに・・・。

イカ。
ゆらめくような動きと、
透明感あふれる流線型ボディー。
自然界のグッドデザインだ。

▲アオリイカ

▲キチジ(イカじゃないけどかわいいので紹介)


(木村悦子)

2012年3月23日金曜日

水族館・その1

働くみなさま、お疲れ様です。

わたしってば取材当日に原稿アップ!
普段は編集者だけども、今日はライター役。
「ほめてほめて!」って思っても
編集さんもう帰ってるし、メールの返信ないし。
勤め人とフリー(わたし)だものね。
さて、23時。
こういう時間になると
ブログを書きたくなるのよね。
誰に頼まれたわけでもない勝手な書き散らし。
今日は、たいへんにタイミングよく
リニューアルオープンの
『サンシャイン水族館』にお呼ばれしました。
お呼ばれっていっても、わたしはお呼びでなく、
くっついていったのです。
以前、水族館ガイド本をつくるときに
たいそうお世話になった飼育員さんが、
サンシャイン水族館にお呼ばれ。
「ご一緒にいかがですか?」といわれ、
コバンザメ。

リニューアルした水族館、
展示スペースが限られているながら、
なかなか工夫をこらした水槽ばかりで
おもしろかったです。
愛用のPOWER SHOT S95
(コンパクトカメラ)もお利口で、
暗い水族館で活躍してくれました。
わたしを呼んでくれた飼育員さん、
ホスト役の飼育員さん。
2人の魚トーク、濃厚すぎだぜ!
漏れ聞いた内容をみなさまにも。

▲最近人気のチンアナゴ。
「みんな同じ方向を向いているのは、
水流にエサを混ぜているから、
水流の吹き出し口に向くんですよ。
下半身を深く沈めるが好きだから、
底砂を一段高くするんですよー」

▲「魚水槽に本物サンゴの展示。
昭和の水族館では、
サンゴは“絵”だったんです。
最近は飼育技術がアップしたので
こういうものが展示できるんです」

▲オタリアとアシカ。
高く造った円形のプールに
泳がせて、客が見上げるスタイル。

▲これがメイン水槽。
オオモノはいませんが、過不足なし。素敵。


ここいらでひとつ、お魚の「変顔」などを。
イカです。

イカといえば、
泳ぐのが下手で、地面を歩く「ミミイカ」が
最高にかわいらしかったです。
初の動画UP!


最後に、飼育員の名言集。

「お魚がおいしそうに見える水槽はいい水槽」

「水槽レイアウトは盆栽だ!」


(木村悦子)

2012年3月11日日曜日

1年

昨年3月上旬、会社へ辞意の表明。
3月11日、会社員編集者として
最後の取材中に地震に遭いました。
3月10日、つくばの中華レストランで
カメラマンと昼食をとっているときに、
地面に台車がついたかのように、
ぬるぬるとゆらめくような
横揺れを感じました。
この日、取材・撮影をしていた
別チームが撮った写真。
ダークグレーの空と、妙な形の雲が写っていて、
結局それは雑誌に掲載したのですが
怖くて見返すことができません。
翌日の3月11日も、つくばの
産業技術研究所(産総研)に向かっていました。
15時の取材アポだったのです。
14時46分は、つくば市の職員を乗せて
クルマで移動中でした。
「もうちょっとで現地!」というときに、
民家のブロック塀が崩れて、
車道側に一気になだれ込んできました。
産総研のハイテクロボットたちは
主電源、二次電源を失い、完全沈黙。
取材対応をしてくれるはずだった
職員とも連絡がつきません。
取材をあきらめ、市内のカフェに避難。
壁全面に巨大モニターを複数台備えた店内で
被災地からの映像が次々に入ってきました。
(スポーツカフェなので、モニターも
むやみにでかくたくさんあって、音も迫力満点・・・)
「何が起こっているのか」を
臨場感たっぷりに知りました。
・・・そんなわたしの話はいいのです。

それから1年後となる2012年3月11日、
追悼式のようすをラジオで聴きました。
わが家にもわが事務所にもテレビ、ありませんから。
特集番組とか記念番組とか、
無難でセンチメンタルな映像や言葉を集めて、
なんになるのさ。
絆とかひとつになろうとかみすずとか、
そんなので人を救えないじゃない。
「あの日から人生観が変わった」とか、
人がたくさん亡くなったのをテレビやラジオ、
新聞で知って変わる人生観ってなんなのさ。
1年経ってまだなんも解決していない。
「現実的に」人を救うのは人であって、
それに気づかない人、
この期に及んで原発を再稼働しようなんて
言ってる人、まじでちょっとどうかしている。

(木村悦子)

2012年3月5日月曜日

やさしいひとたち

市場を取材している。
まだ明けやらぬ早朝のマグロのセリから、
ひと仕事終えた働く男たちのための
食堂がオープンしてクローズするまで、
毎日毎日カメラマンと市場にいる。
撮影していると、
「カメラ向けると、みんなかっこつけて
高値つけてくれるから、いっぱい撮ってって!」

「おれおれ、おれも撮ってって!」

「アイツ写ると売り上げ下がるから!」

「うちの魚はね、カメラ向けると笑うの、ほら」

とか声をかけてくれる。
朗らかなひとたちがいて、なんだか楽しい。

預けた荷物に、差し入れのお菓子が添えられていたり、
取材時間を(早めの方に)勘違いして
おじゃましちゃったのに、
「明日だよね?(爆笑)
コーヒーでも飲んでいきな!」とかみんなやさしい。

「朝、自動販売機の前で
おにぎり食べてたの見たよ。
寒かったでしょ。ホレお茶でも飲んでいきな」
「お疲れ様! はいこれお土産」
(取材後、漬物や豆腐などをもたせてくれる)

マスコミだから優遇されているんじゃなくて、
「寒い中ご苦労様」と、ほんとうに心のこもった
もてなしを受けている日々だ。

7時50分からはじまる花のセリ。
「厳しい寒さのために、
(生育が)あまりよくないものもありますが、
助け合いと思って買ってあげてください」
みたいな前説があって、これにもちょっと感動。

(木村悦子)

2012年2月15日水曜日

そろそろ1周年

働く皆さん、お疲れ様です!

「独立するぞ!」って決めて
会社員編集者として最後の仕事中に震災。
すげータイミングでの独立でしたが、
おかげさまで順調。そろそろ1周年です。

「会社辞めたんだって?
だったらうちの本手伝ってよ」
といった、同業者の申し出をいただき、
たくさんの本・雑誌にかかわらせていただきました。
WEB、小冊子など、いままでとは趣向の違う
仕事も増えてきました。

何年やっていても、編集業の楽しさったら!
そしてこの業界に跳梁跋扈するあやしく愉快な面々、
一緒に仕事をして飽きないものです。

そんな一方、出版社を手放す人があったようです。
ある日、「出版社」がヤフーオークションに
出品されていました。


「どうする? 買っちゃう?」と3分ぐらい考えました。
でも、詳細は一切不明。財務状況も雑誌コードの有無も。
出版社なんて衝動買いするものではないですが、
なんとも気になる一件でした。

(木村悦子)

2012年2月9日木曜日

編集者、占い修業!

超多忙スケジュールのあいまに、易を習っています。
64卦あるうちのまだ16卦しか進んでいない!
易経って奥深すぎて頭が宇宙っぽくなる!


今日のお題は↓


第十五卦 地山謙(ちざんけん)
第十六卦 雷地豫(らいちよ)

地山謙は男子裸身の象。
なんでかって?
‥ 頭
‥ 首
‥ 胃
― 陰部
‥ 大腿
‥ 足

したから3つめ(3爻)だけ陽。
そこだけでっぱっているから~w

逆に、天沢履(てんたくり)は女子裸身の象。







で、自分用復習メモ。

地山謙
~裸の男がぺこぺこしている。謙虚~
1 土をかぶった山。広がらない。
2 謙虚でしっかりした人。
3 順って働いている。
4 ちゃんとモノを考えられる。
5 富ではないが、なついてくる人がいる。侵伐(ケジメ)を。
6 いいかげんなことばっかりやっている人に出る。でも収まる。

雷地豫
~喜びのとき。地面の時代が終わり、朝日が昇る~
1 声だけ聞こえてすっぽかされる。
2 一人で楽しんでいる。早くやりなさい(乾の意味)
3 上の顔色をうかがう。恋愛はアテにならない。
4 当初の目的を忘れて遊びほうけていない?
5 急に悪くならないけど打つ手がない。病気は婦人科系。
6 目がくらんでいるけど、あとで冷める。

(木村悦子)

2012年1月25日水曜日

仲のいいひとたち

「はーい、もっとくっついて(笑)」

雑誌の取材でご夫婦を撮影するとき、
お二人の間にスキマができると
なんだか仲わるそ~にみえるので
なるべくくっついてもらうようにします。

(笑)←これは、わたしども取材側もそうだし
被写体であるご夫婦もそう。
てれくさいから笑ってごまかすのです。

しかし!

昨年末に『田園都市生活』で
学芸大学に6ある商店街を取材しました。

家族経営のこぢんまりしたお店が多いので
取材対象はご夫婦のことが多かったです。

自宅でも一緒、仕事場もご夫婦一緒。
「24時間一緒にいます!」
というお二人の多いこと。

で、例のセリフ。

「はーい。もっとくっついて」をやると

「じゃあ遠慮なく」
と、超! 嬉しそう。

東京のマジな下町なんかでやると
江戸っ子気質のおやっさんが
「いまさらそんなくっつけるかよ」とニガワライ。
そんなことが多いのですが、
学芸大学は仲良しさんばかりでした。

パソコンのデータを整理していたら、
お似合いのお二人の写真が輝いていました。


■学大の商店街6つを束ねる!
泣く子もだまる会長さん
「えっ、くっついちゃっていいの?
このあと仕事にならないよ~」

かまくら <お好み焼きがふわふわで美味>
(DATA)
東京都目黒区鷹番2-21-17-106
電話/03-3716-2228
営業/17:00~23:30
休み/木曜



■駅を見下ろす老舗喫茶店の
お二人は・・・
「このお店は二人が
一番好きな場所だから」
(旦那様、窓辺でほおづえをつく)

かふぇ り どぅ あんぐいゆ<ネルで淹れる至高の一杯>
(DATA)
東京都目黒区鷹番3-8-6-2F
電話/03-3710-3673
営業/10:00~23:30(L.O.23:00)
休み/月曜



■ふわふわたい焼きの名店
元気な奥様
「うちねー、ほんとに仲いいの」

白川<たこ焼き・たい焼きも、迷ったらどっちもどうぞ>
(DATA)
東京都目黒区鷹番3-14-6
電話/03-5722-8426
営業/11:30~21:00ぐらい(なくなり次第終了)
休み/木曜



■近所の人気者のおかーちゃんと
職人気質のおとーちゃんと
研究熱心な息子さん

飯塚精米店<できたておむすびは日本一>
(DATA)
東京都目黒区碑文谷6-1-5
電話/03-3712-7281
営業/7:00~20:00
休み/日・祝日

※写真=CHIKA SUZUKI&RYOMA YAGI
※販売=http://www.sideriver.com/ec/products/detail.php?product_id=16158

(木村悦子)

2012年1月24日火曜日

ほしいもの、妄想タイム

手持ちの書籍の自炊(電子化)についてあれこれ調べもの。
多くのページをめくるのを自動化するために
みんないろいろ考えているのねー。

これ作る?? とちょっと真剣に考えたのがコレ。
http://bookliberator.org/doku.php

ところでこういうの考えるの、わたしも好きなんです。
勢い余って、ありそうでないもの、
ないなら作るかと考えているアイテムのラフ図を描いてみた!

【1】ふせんストラップ
電車の中で読書をしていて、ふせんを貼りたいことが多い。
編集者は特にそうだと思う。
だからポケットやかばんの中でじゃまにならないコレ。
牛革かフェルト生地。


【1’】ふせんストラップはブックカバーに
ふせんケースが厚ぼったくならないように
縫いつけられているのが理想形。
革製のブックカバーの小口(ノリのないほう)の
部分に折り込まれるように。

【2】定期入れつきiPhoneケース
これがありそうでない。
少女趣味すぎないポシェット型のやつがいい。
素材は牛革。


※2に1をつけて、最強の編集者スタイルの完成。

(木村悦子)

2012年1月15日日曜日

料理のジャンルで文化人類学

仕事がひと段落。
テーマにそっていろんな料理人を取材していると
料理のジャンルごとに、人種(≒性格)の傾向が
あるなあ、と感じます。

■洋食料理人・・・フレンチの教条主義を超越した自由人種。
2代目店主とかは優しい。

■餃子職人・・・皮のようにすべてを包む大らか人種。
高級中華でも餃子は安い。≒大盛り人種。

■喫茶店店主・・・苦み走ったクセモノ人種。
※「若い人はお腹減ってるから」といつの時代も
思っている大盛り人種やとっても優しい人種もまぎれている。

■居酒屋店主・・・団塊世代はインテリ人種(のことが多い)。

★以下リサーチ中
・焼肉店は焼き肉を焼くのはお客なので傾向がなさそうです。
・すし職人は多種多様すぎて傾向がつかめません。

★おまけ
・ホテルの広報さんは美人が多いですね!


・・・末筆になりましたが、本年もよろしくお願いします。


(木村悦子)