ミトシロ書房の業務日誌

■出版社に勤めたのち、フリーランスの編集者・ライターとして独立。『入りにくいけど素敵な店』という著書も出しました。レシピ本や街情報誌が得意なのですが、最近は書籍(単行本)を企画から校了まで、出版社の編集者さんとタッグを組んで制作請負などをしています。週刊誌はレシピなどのグラビアページをはじめ、文字みっちりの取材モノにも取り組んでいます。
■WEBメディアの仕事も歓迎します。場合によって写真撮影、取材コーディネート込みでお受けします。
■四柱推命、周易、断易できますので、占いのご用命もどうぞ。

お仕事のご依頼は necocco2010☆gmail.com (☆を @ に変えてください)まで。

2012年4月25日水曜日

『易経』を読む日。

【天雷无妄(てんらいむぼう)】







天(乾:父)の下に長男(雷:雷)がいる。
无は「天」の変化形。妄は「みだり」の意味。
超自然の状態を表す。

<占例>
★この仕事をやってもいい?
→儲け度外視ならOK。欲を出したらNG。

★この薬を飲んでもいい?
→自然治癒に任せるほうがいい。
飲んだらむしろ薬害などが心配。

<爻辞>
初爻:応爻なしだが、「雷」の象のごとく
 周りを気にせずに進みなさい。
2爻:流れに任せるOR動くな。(気の多い人に出やすい)
3爻:牛盗人の嫌疑が起きてひどい目にあう。
 気を許して牛をつなぐなんてことのなきよう。
4爻:上爻「天」に入ったところ。静かにしていなさい。
5爻:静かにして吉。
 <例>変なうわさを立てらてもほっとくと収まる。
上爻:超自然状態の終わり。これからは計画的に。

【メモ1】
易の答えは、大まかに2パターンに分かれる。
 よけいなことをしたら凶。
 思っている通りに進みなさい。

【メモ2】
よく出てくる「まこと」に当てる字は2つ。
 風沢中「孚」…人とのつながりのなかでちゃんと振る舞う。
 天雷无「妄」…自然にしておく。

【メモ3】
よく出てくる動物のイメージをおさらい。
 馬…スピードがあるもの。逃げ足が速い。
 牛…大きいもの。
 豚(豕)…飼われているもの。猪になるとスピードのあるもの。
 鹿…大きいもの。

【メモ4】
よく出てくる「やまい」に当てる字は2つ。
 病…ずるずるしているもの。※例:がん
 疾…急病。強い感じ。※例:急性胃炎



【山天大畜(さんてんたいちく)】







冬に向かって力をためている状態。
準備ができたらGOサイン。

初爻:下卦「天」のはじめみたいなもの。
 つまり潜っていてまだ飛べない龍。
 山の下の天だから動きたいけどやめる!
2爻:動こうにも車が壊れているので動けない。それはいいこと。
3爻:突き進むのは止める。
4爻:子牛の角で怪我しないように添え木をするように、
 問題が小さいうちに手を打つ。
 (心配事がある人に出る)
5爻:4爻よりも吉。豚の牙を抜いておとなしくさせた状態。
6爻:どんな方針でもOK。おもしろいほど利益が出る。
 高い山の頂上にいて、いろんなルートから降りられる!

【メモ1】
よく出てくる「よろこび」に当てる字は2つ。
 慶…めでたい。名誉なこと。
 喜…自分一人で小さくよろこぶ。
 悦…遊んで楽しい(←兌の象)

(木村悦子=幸村鶴伎)

2012年4月24日火曜日

は・や・く・げ・ん・こ・う・を。

書くだけなら誰でもできるんです。
プロのライターとして仕事を請けて、
さらにレシピ本として市販する媒体に書くんなら、

・レシピはわかりやすい?

・そのレシピでほんとうにできるの?

・材料に「コンデンスミルク」って書いて、
作り方で「練乳」って出てくるのはどうなの?

・分量にccとml、大さじ&小さじが混在していない?

・材料があまりにマニアックすぎない?

・缶詰は総量か、内容量か? 缶汁や果汁は込みか?

など、客観的な視点を大事にしなければなりません。


「用字用語表を作って配ったじゃん!」と、
編集役のわたしとE嬢はあきれています。

レシピって、文字数が少ない割に
手がかかるもの。
http://www.amazon.co.jp/dp/4408420328
『レシピの書き方』(実業之日本社)

わたしはこの本を2冊持っているのですが、
この著者たちの思いがいま、身に染みてわかる。

そして!!!
「明日には・・・」←守らない
「あさってには・・・」←守らない
「◎日までには・・・」←守らない

こういうライターがいます。
締切とっくに過ぎてるじゃん。
静かな怒りを抱いているところです。

言い訳ばかりで、だめな人だね。


(木村悦子)

2012年4月23日月曜日

おもしろがり力<りょく>

きょうは、前職時代に大変お世話になった
●●社の●●さんのご高配により、
日本一の◎◎タウンに立地する
出版社に連れて行ってもらいました。

そこの編集長が、
とてもいいおもしろがり力を発揮する人でした。
(詳細略)

「えっ! そんな本作っているんですか!」
「そんな風に取材するんですね!」
などと、わたし+営業マンは
取材秘話の数々に深く感銘。

何年やっても色あせずに
「本っておもしろい」、「取材、超好き!」
という思いを持ち続けなきゃあね。

社用車にて送迎していただき、
わが社のねこにゃんがごろにゃんでお出迎え。

今日は原稿もラフも書いたし、
ラーメンも食べたし、有意義な一日でした。


(木村悦子)

2012年4月20日金曜日

アウトサイダー郷愁

23時、ブログの時間です。
長い文章を書きたくなる。
夜型なので、脳がさえざえとしてくる。
やっぱり夜が好きだな。

さて、縁もゆかりもない土地に
せつないよーな、きゅうっとくる
焦燥っぽい郷愁感をおぼえることは
ありませんか?

海沿いで育ったわたしですが、
なぜか海なし“岐阜”が好きで好きで。

吉田川が流れ、町には水路が巡り、
おや、山城のわきにぽっと三日月。
これを見たときに、
なんつーきれいなところなんだと、
幻惑されて気をうしないそうでした。

そんな、まったく関係ないヒトが
抱く郷愁を「アウトサイダー郷愁」と
名付けました(勝手に)。

で、きょうの郷愁写真を1枚。

▲どこかの港町の大漁旗の写真。

大漁旗を見に行く旅にでようと思う!


(木村悦子)

2012年4月19日木曜日

ミトシロごはん日記7 ~カレー道入門へ?

アポなしの来客あり。
不意打ちにヨワイのであせる・・・。

でもせっかくなので、とカレーに誘う。
もちろん、魔窟・神保町です。

神保町・救世軍ビルの裏手は
『西インド会社』というところが
インド、タイ、ブラジルと
各国料理を展開している。

▲きょうは『メナムのほとり』へ。
1,150円で、写真のカレーに
トムヤムスープに小鉢、
スイーツ(バナナ春巻き)がつく。

お連れ様は辛くてギブアップ。
辛さに弱いのは、味覚が健全な証拠だと思うけど。
ごめんね、こんどは欧風カレーに行こう。

某社のカレー部へのお誘いをいただいているが、
姉妹団体の餃子部へのみれんも捨てがたい。


(木村悦子)


2012年4月17日火曜日

編集者、占い修業 山地剥から地雷復へ

今日も『易経』をひも解いてきました。
■山地剥
――
・・
・・
・・
・・
・・
てっぺんに一つの陽があるだけで、あとは陰。
チョコレートをがりがり外側から削って、
どんどんなくなるようなイメージ。
前の「山火賁」は
――
・・
・・
――
・・
――
山の下に火=活火山。地面の下で
火が燃えて(山などが)成長できる余地あり。
しかし、「山地剥」だと火もなく
冷たくなった地面があるだけ=休火山。
―― 一部の上流階級
・・ ワーキングプア
・・ ワーキングプア
・・ ワーキングプア
・・ ワーキングプア
・・ ワーキングプア
とみると、いまの日本の格差社会のようでもある。
「上は、人に施すことをしないと、
いずれ自分もあぶないよ!」と警告しています。
さすが易経。為政者の「道」だねえ。
1:足元が危ない。細かいこと、身辺を大事に。
2:ふくらはぎまで危ない。まあでもまだ大丈夫。
3:陰の仲間といるけど、上の陽とも通じている。まあまあ。
4:最凶。肌まで危ない。やりなおす最後のチャンス。
(※)
――
・・
・・ ●―< こんな感じで地面の上に寝ているとして
       肌まで危ない(床ずれみたいなもの)
・・ 地面
・・ 地面
・・ 地面
5:男一人に女二人。三角関係。
6:てっぺんに残った柿のようなもの。持ち直すけど×。

■地雷復
出ました。「一陽来復」。
永い冬が去って、やっと春が立ち帰ってきた。
でも時間がかかる。
いかにもおめでたそうだけど初婚はだめ(出戻りw
再婚とか、いままでやってきたことならOK。
―― 頭のてっぺんに残った柿
・・
・・
・・
・・
・・
柿…うまそう、食べちゃえ! で食べると
次につながる種にならない。
・・
・・
・・
・・
・・
―― 柿の種が地面に落ちて、やがて芽が出る
これを待たなきゃね!
1:時間はかかるけど結構いいよ。
2:戻りっぷり(復)は半分ぐらいだけどまあまあ。
3:迷いっぱなしで戻れない。
4:――(初)に応じている。初心に戻る。
5:現実にならない。形にならない。
6:悪あがきするけど元には戻れない。
・・
・・
・・
・・
・・
――
この形を見ているだけで
じーんとくるわたしです。

(木村悦子=幸村鶴伎)

2012年4月15日日曜日

花見だ。書いた! 飲んだ!

お花見の記事を書きました。
「遊園地のジェットコースターや
観覧車でお花見しましょうよ」っていう
ちょっと趣向の変わったものです。

▲『東京ウォーカー』4/17号


お花見、もちろんしてきました。

咲きかけのときに新宿中央公園へ、
満開のころ市ヶ谷のお堀端へ、
そしてきょうは、代々木公園へ。

▲石巻の知られざる銘酒『日高見』を
一升瓶で持っていきましたよ。
ミトシロ書房開業記念にいただいたものです。
やっと出番がきたね。


(木村悦子)

2012年4月10日火曜日

粛々と・・・

とある単行本を制作中。

打ち込み助っ人として、花の女子大生
(卒業した大学の)を雇って、一緒にお仕事中。
 見かけによらずチューバ弾きなんだそうな。

そんなタイミングで、知り合いの編集者から入電。
「女子高生向けの吹奏楽雑誌の
編集やりませんか?」ですって。
あらやだ、わたしどんな雑誌でもできるけど、
吹奏楽なんて知りません。
でも助っ人ちゃんが
「やりたい! 企画書きます!」って超乗り気。

てなわけで、なぜかティーン向けの
吹奏楽雑誌のお手伝いをすることになりました★
「イケメン演奏者にインタビュー行きたいね」なんて
盛り上がったけど、そういやわたし、
イケメンに興味がなかったんだ! えへ。


(木村悦子)

2012年4月3日火曜日

水族館・その2 ~イカを見つめる

京都水族館、サンシャイン水族館に続き、
青森の浅虫水族館に行ってきました。
3月は図らずも水族館づいていたなあ。

水族館で何をどう見る?

「きゃー。イルカかわいい!」
「ペンギンがこっち見たー」
なんて、カワイイ楽しみ方はしません。

海獣無視。ショー見ない。
淡水水槽、凝視!
食べられる魚を徹底観察!
寿司ネタ想像!
海の生き物たちへのまなざしが
マニアック化してしまっている!

そんなわたしがじーっと見ちゃう、
見続けちゃうもの・・・それはイカ。
アオリイカ、コウイカ、イカイカイカ!
イカの形状と動きに目が釘づけになって
イカ水槽から、う・ご・け・な・い。

かつて、知人がこう言った。
「イカってグッドデザインですよね!」
森のいかめしという駅弁を眺めながらの発言。
うまいこと言うもんだなー、と。
つくづく感心したのち、
「せっかくグッドデザインに生まれてきても、
ご飯詰められて駅弁にされてはねえ」と
気づいたわけです。いかわいそうに・・・。

イカ。
ゆらめくような動きと、
透明感あふれる流線型ボディー。
自然界のグッドデザインだ。

▲アオリイカ

▲キチジ(イカじゃないけどかわいいので紹介)


(木村悦子)