8月に行った取材がほんとうに印象的で、
いまその素材の編集に腐心しているところ。
放射能から逃れるために
お嫁さんの実家に家族で旅立った
カメラマンを指名できたのが嬉しい。
東京から地方に移り住んだところで、
カメラマンなんて特殊職業は
そりゃあ、仕事ないよね。
こまかくて、家計のわずかな足しに
なるか・ならないかレベルの仕事だけど、
わたしから仕事を与えられたことも
ちょっと嬉しい。
その取材中に
―ああ涙が出そうだ―
と言って撮ってくれた、あのシーン。
早く世に出したいな!
ところで、ずっとなぜか持っていた
わたしの数珠も本に載るんだー。
▲母方のじいちゃんが持ってた数珠。
男のモデル兼ライターさんが「数珠持ってない」
っていうので、大事なモノだけど貸し出した。
「僕も、こういうのいいなと思ったので
数珠を買うことにしました」と
ご達筆なお手紙とともに送り返された。
この数珠は男性に似合う。
わたしの数珠よ、いい仕事してきたな!
▲これはなんだっけね。
うちのばーちゃんかかーちゃんが
くれたものだっけかな。
うちのばーちゃんかかーちゃんが
くれたものだっけかな。
フサ部分の球をのぞきこむと、
弘法大師さんがうつってるんだ。
宗教が結構嫌いだけど、
祈る人がいて、巡礼という風習ができて、
それを支える人がいて……、
という連鎖を考えると、システムとして
すばらしいな、とも思う。
でも、現実的に人を救うのは、
神様でも仏様でもなく、人なんだよね。
ほら、隣にいるその人が、
あなたにとっての神様、仏様かもしれないよ。
(木村悦子)